<当院訪問診療の特徴>
一般的な訪問診療の問題点と、当院のめざす形について解説します。
“初診までに時間がかかる”
多くの訪問診療は、緊急の依頼に対応するノウハウやマンパワーがありません。また、患者様やご家族様が希望しても、関係各所と連携しなければいけないものが多くて、なかなかスムーズに進んでいきません。
当院は、これまでの医集会が作り上げたノウハウとマンパワーをもとに、急な依頼にも全力で対応いたします。診療情報提供書など必要な書類が多く、全てが揃っていない状況でも、緊急性が高ければ受け入れに向けて準備を開始いたします。
“軽症しかみない”
施設入居中の方などで、比較的病状が安定している方々を中心に診ていて、状態が悪くなるとすぐ入院させて、その後は関わらないというクリニックが多くあります。
当院は、安定している患者様から、急性疾患を抱える患者様、がんや難病のターミナルの患者様まで、幅広い患者様に対応いたします。できる限り、ご本人、ご家族の望む形で経過をみていきます。困ったらすぐ入院させるのではなく、できる限り今ある環境、望む環境で経過をみれないか様々な手段を提案し、調整します。
“病院に丸投げ”
多くの訪問診療は、患者様を病院に入院させたあと、その後の方針は病院の担当者に任せています。一方、病院は急性期の病気の治療が中心となってしまい、しかも長期間入院させることができません。すぐに退院か転院の選択を迫らざるを得なく、機械的に行先が決まることがあります。これでは、具合が悪くなる前の本人の想いに沿ったサポートは難しいです。
当院では、急性期病院に入院を依頼することはありますが、入院先での治療経過を詳細に把握し、治療がひと段落したその先の方針は当院スタッフも一緒に考えていきます。そうすることで、患者様や家族からは、安心して任せられる存在に、病院は急性期治療に集中できる、双方にとって力になる、真のかかりつけ医を目指します。
“24時間診てくれない”
在宅療養支援診療所は24時間体制が必須のはずですが、実際には深夜など電話は繋がるけれども往診はしない、病院に連れていくように言われるだけのケースもあります。これにはそもそも重症な状態まで本気で診るつもりがないか、人員不足で24時間体制がしっかり作られていないという問題点があると考えられます。
当院では、急な状態変化に備えて医療法人医集会の医師・看護師が24時間365日待機しています。初診の際に当院医師・看護師に直接つながる電話番号をお伝えします。電話を頂いた際には、重症度の予測(トリアージ)を行い、今すぐの往診が必要かを判断します。1分1秒を争うような緊急時は、救急車を呼ぶよう指示することもありますが、救急車を呼ぶ場合にも、受け入れ先への診療情報提供などは24時間責任をもって行います。